
冬の時期はノロウイルスの流行する時期になる。
目次
ノロウイルスの流行時期
生ガキは秋から冬にかけて旬の食材になってくるけど、海に流れたわずかな汚染水でも、二枚貝の生ガキはウィルスを蓄積してしまうらしい。
ノロウイルスの症状
ノロウイルスの潜伏期間は? 完治までの期間は?
ノロウイルスの検査方法は?
ノロウイルスの治療方法
ノロウイルスの感染経路

経口感染 |
・生やそれに近い状態の牡蠣などの二枚貝などを食べたことによる食中毒。 |
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接触感染 |
・物品からの感染:感染者が触れたドアノブや手すりなどを触ってしまい、手からウイルスが鼻や口より体内に入ることで感染してしまう。 |
飛沫感染 | ・感染者の嘔吐や下痢便が床に飛び散り、空気中に舞ったウイルスを吸い込むことで感染してしまう。 |
空気感染 |
・嘔吐や下痢便の処理が不十分で、空気中に舞った小粒子のウイルスを吸い込むことで感染してしまう。 ※特に空気が乾燥しているとウィルスは長い間感染力を持ち続けるため、空気中のウィルスが鼻や口から入り込み、空気感染を起こしやすくなる。 |
つば(唾液)から感染する
施設でのノロウイルスの感染予防対策
手洗いの徹底

環境の清掃
アルコールやエタノールでは消毒できないと覚えておこう!!
トイレ、手洗い場のシンクや蛇口、ドアノブ、机、手すりなどを日頃から消毒を行うと良いよね。
嘔吐や便の適切な処理

- バイバイ菌200ppmをスプレーして消毒する。
- ノロウイルスに汚染された便がついたオムツは、レジ袋に入れてスプレーを十分にして、肩結びをして漏れないようにする。
- 便・嘔吐物・衣類・食器は、汚染部分を十分スプレーした後に洗い流して、再度十分に酢プレをして、5分ほど置いてから洗い流す。
- 職員が感染しないように、マスク・エプロン・手袋を着用してウイルスを広めないようにすることが大切。
体調管理をしっかりする
ノロウイルス感染者が出た場合、老健での対応は?
利用者さんのケア方法
寝たきりの利用者さんの場合は、ベッドをギャッチアップして上体を起こし、嘔吐物物が気管
に入らないように顔は横に向けておくと良い。
入所者の隔離対応について、隔離はいつまで行うのか?
ノロウイルスに感染した入所者に対しては隔離対応が望ましい。
まずは同室者への感染拡大を防ぎたい。
ノロウイルスは治療後も1~3週間はウイルスを排出されるといわれているため、解除の判断は非常に難しいといえる。
しかし、いつまでも隔離を続けることは感染者にも施設にとってもプラスにはならい。
隔離解除の基準としては、
・排便時の処理あるいは手洗いなどが自己管理ができる人の場合は、下痢症状が完全に消失してから2日後を目途に隔離解除を行う。
・自己管理ができない人の場合は、 下痢症状が完全に消失してから7日後を目途に隔離解除を行う。
隔離解除後も1~3週間は排便からウイルスが排出される可能性があるので、症状の消失後も手洗いの徹底を心がけたい。
通所リハビリ(デイケア)の利用可否
- 利用者さん本人がノロウイルスに感染した場合は、利用を休止していただく。
- 下痢や嘔吐が完治してから2日間は利用を控えてもらう。
- デイケア利用時に下痢や嘔吐の症状が確認された場合は、施設の医師の指示にて家族へ連絡させていただき、受診を勧めさせていただく。
インフルエンザの施設内で発症している場合の面会者(家族)の対応
- 施設に入る際に手洗いとマスクの着用をお願いする。
- 面会後は手洗いとうがいをお願いする。
- 面会の時間は必要最低限に短縮するように呼び掛ける。
職員の対応 出勤停止期間は?
- 下痢や嘔吐の症状がある場合は、すみやかに受診し検査を受ける。
- 職員がノロウイルスと診断された場合は、5日~7日ほど休養をとることが望ましいとされている。
- 一般的には下痢や嘔吐の症状が完治してから2日後に出勤した方が良いといわれている。
- ノロウイルスは1~3週間はウイルスを排出される可能性があるため、完治後も手洗いとうがいは徹底して行うべき。
- ノロウイルスと診断されたなら、食事介助や食事の配膳はなるべく避けるべきである。
リハビリ時の注意点
- 施設内でノロウイルスの感染者が出た場合、医師や看護師の指示に従い、必要であればリハビリは各フロアで行い、リハビリ室への移動は避ける。別のフロアの利用者さん同士が接触しないように配慮をして、感染の拡大を防ぐ。
- 感染者のリハビリは中止する。
- リハビリ前に手洗いや手指消毒を行い、マスクの着用を行う。
- リハビリ中にトイレ誘導を行ったら手洗いを行う。
- 体調不良者がいたら、看護師に報告する。
まとめ
- ノロウイルスの流行時期は、11月から増加して1~2月頃が流行のピークになる。
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ノロウイルスの潜伏期間は24~48時間であることから、感染して1~2日で症状が現れる。その後に回復したと思っても1〜3週間はウイルスが排出され続けるため、再度感染する可能性がある。
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ノロウイルスの予防接種はない。
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ノロウイルスに対する特効薬はなく、水分補給を行い脱水症状を防ぐことが重要になる。
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ノロウイルスの感染経路としては、経口感染・接触感染・飛沫感染・空気感染の4つの経路が考えられる。
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ノロウイルスの予防対策は、①手洗いの徹底。②環境の清掃。③嘔吐や便の適切な処理。④体調管理を行う。
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ノロウイルスの感染者のケアは、脱水症状や誤嚥に対するリスク管理をしっかりと行うことが大切。
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施設内でノロウイルスの感染者が出たら、隔離対応となる。隔離日数は2~7日間で、隔離解除後も1~3週間は排便からウイルスが排出される可能性があるので、症状の消失後も手洗いの徹底を心がけたい。
- リハビリでの注意点は、二次感染を引き起こさないように予防を徹底して行う。