高齢者施設で働くみなさんは、利用者さんへのインフルエンザの感染予防や感染対策はバッチリ行っているでしょうか?
毎年冬の季節はインフルエンザを警戒しているとは思うけど、利用者さんやその家族にしっかりと説明できる知識をもっているか、不安な人も多いはず。
インフルエンザが流行する時期、予防接種はいつするべきか、感染力、感染経路、治療方法、予防方法、感染対策、リハビリでの注意点など、
インフルエンザが流行る前にしっかり、感染対策を考えて学んでおこう!!
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目次
インフルエンザの流行時期
例年では、11月頃からインフルエンザの感染者が増え始める。
それから12月にはもっと感染者が増加して、1~2月頃が流行のピークになる。
そして3~4月頃は少しずつ感染者が減ってくる。
なぜ寒い冬の時期に流行するかというと、インフルエンザウィルスは低温と乾燥状態になると長時間空気中を漂うことができるためだ。
気温10℃前後、湿度20%の状態がインフルエンザウィルスにとって一番活動しやすい気候になる。
インフルエンザは飛沫感染を起こしやすいから、低温と乾燥の冬の気候はインフルエンザウィルスが空気中を漂う環境にもっと適しているため、咳やくしゃみによる飛沫感染が起こしやすくなるから環境への配慮が必要になるよね。
うちの施設では、昨シーズン11月初旬に職員が一番最初に感染し、1~3月の間に7名ほど利用者さんにも感染者が出た。職員も6名ほど感染した。
私も2月頃に生まれて初めてインフルエンザを感染してしまったんだよね・・・。
インフルエンザ予防接種の時期はいつがベスト?
うちの施設では10月からインフルエンザ予防接種の受付を始めて、11月頃から利用者さんも職員も予防接種を受けてもらっている。
流行の時期を12~2月だと想定すると、遅くとも12月には予防接種は済ませておきたいよね。
予防接種の効果は60%と言われているそうだ。
10人中4人は感染する可能性があるんだね。
少し予防効果が低い気がする。
だけど、予防接種をしておくと感染した場合でも脳炎や肺炎など、重症化を防ぐことができるため、特に高齢者は予防接種をした方が良いといえる。
インフルエンザの症状
インフルエンザ症状として、38度以上の熱が出て全身の倦怠感が起きる。頭痛や関節痛,筋肉痛などの痛みにも襲われる。呼吸器の症状として咳やくしゃみの症状が出る。
高齢者が気をつけたいのは、合併症だ。
特に肺炎は命に関わってくるため注意したい。
インフルエンザの発症により免疫力や体力低下の起こるため、肺炎にかかりやすくなってしまう。
脱水症状にも注意が必要だ。発熱により体内の水分が失われることにより脱水状態になってしまう。
発熱や咳症状により体の自由が奪われるだけではなく、理解力や判断力の低下もみられ、時には認知症の悪化につながることも覚えておきたい。
合併症は命に関わることがあるためインフルエンザに感染しないように予防することが大切になってくるよね。
私がインフルエンザに発症した時は、倦怠感とのどの痛みが出て、熱は38.3℃まで上がったなぁ。
インフルエンザの潜伏期間は? 潜伏期間中でもうつるの?
インフルエンザの潜伏期間は1~3日といわれていて、感染してから発症するまでの期間が潜伏期間だ。
一つのインフルエンザウィルスが体内に侵入すると、8時間後に100個、16時間後に1万個、24時間後に100万個まで増えるといわれている。
100万個まで増殖すると、倦怠感や発熱などの自覚症状が出て感染していることが自分でも気づける状態になる。
潜伏期間中でも咳やくしゃみによる飛沫感染で、他の人に移してしまう可能性は十分ある。
100万個までは自覚症状がなくてもウィルスに感染している訳だからね。
100万個までは自覚症状がなくてもウィルスに感染している訳だからね。
他の人に移さないためにもマスクの着用はしたいところ。
私の知り合いで感染した人は、ものすごく倦怠感がするけど熱は36.8℃で、念のために病院へ受診したら、インフルエンザウィルス感染していたということがあった。
最近は発熱がなくても感染している人が多いみたい。
老健などの高齢者施設で働く人は、12~3月ころまではマスクの着用を義務付けたいよね。
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インフルエンザの検査方法は?
熱や倦怠感,寒気などが表れて、12~3月頃に気になる症状が出てきたと思ったら、病院受診をすぐにしよう。
近くの内科や耳鼻科などで診てもらえるよ。
インフルエンザの検査方法は、めん棒を鼻の奥に入れられて鼻水からサンプルを摂取され、検査キットで30分ほどで結果が出るので、短時間で感染したかを知ることができる。
私も経験したけど、鼻の中にめん棒を入れられるのは不快で抵抗感があるけど、少しだから我慢しよう。
インフルエンザの治療薬は発症から48時間以内に高い効果を発揮するから、早期発見・早期治療が望ましい。
インフルエンザの治療方法
しっかり睡眠をとって安静にして休養し、高熱による脱水にならないように十分に水分補給を行おう。
症状が発症してして48時間以内にウィルスの増殖のピークがくる。
このため、発症して早期に抗インフルエンザウィルス薬(タミフル・リレンザ・イナビル)を服薬しないと、薬の効果が表れにくくなってくる。
発症を確認したら、医師の指示のもとにできるだけ早く薬の服用を開始することが重要だ。
インフルエンザの感染経路は? 感染は広がるの?
インフルエンザの感染は飛沫感染が多く、接触感染や空気感染も注意が必要になってくる。
感染者から咳やくしゃみなどの飛沫感染により、人から人へと感染する経路が一番の感染原因となる。
接触感染は手と手や手と物など皮膚や粘膜が直接接触したときに起きる感染で、ドアノブや手すりについたウィルスを手で触ってしまい、口や目などの粘膜からウィルス感染を引き起こしてしまう。
特に乾燥しているとウィルスは長い間感染力を持ち続けるため、空気中のウィルスが鼻や口から入り込み、空気感染を起こすこともある。
これらのことから、インフルエンザの感染力は強力で広範囲に広がる恐れがあるといえるのだ。
インフルエンザの感染予防対策
高齢者にとってインフルエンザの感染は命に関わることになる。
感染をしないように予防対策はしっかり行っておきたい。
①予防接種を受ける。
②マスクを着用する。
③手洗い、うがい、アルコール消毒を行う。
④適度な湿度(50~60%)や温度調整、換気を行う。
⑤十分な睡眠、体調管理を行う。
⑥人込みを避ける。
②マスクを着用する。
③手洗い、うがい、アルコール消毒を行う。
④適度な湿度(50~60%)や温度調整、換気を行う。
⑤十分な睡眠、体調管理を行う。
⑥人込みを避ける。
うちの施設では食前体操で『あいうべ体操』をやってるよ!
インフルエンザ予防に最適なので、ぜひお試しあれ。
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インフルエンザ発症者が出た場合、老健での対応は?
利用者さんのケア方法
インフルエンザに発症し、38℃以上の高熱が出ると体の水分が奪われていき脱水症状を引き起こしてしまう。
そのため水分を多くとるように促すことが重要になってくる。
また、高熱により倦怠感もあるため、いつもより飲み込む力が弱くなるため誤嚥のリスクがある。
水分や食事,服薬をするときにはトロミをつけるなどの対応が必要になってくる。
インフルエンザのため、誤嚥による肺炎や脱水で尿量減少による尿路感染になることを頭に入れて利用者さんのケアを行ってほしい。
インフルエンザにより個室へ隔離されることがある。
ただでさえ高熱や倦怠感で思うように動かないのに、寝たきりになるような環境となり、利用者さんのストレスはとても大きくなってしまう。
そのため一時的に認知機能の低下を認めることも少なくない。
一人で起き上がりができなくなったり、トイレ動作が一人で行えなくなることもあり、普段より介助量が多くなるため、利用者さんの不安を解消してあげられるようなケアが必要になってくる。
入所者の隔離対応について 隔離はいつまで行うのか?
- 施設内でインフルエンザを発症したら、隔離対応となる。
- 隔離日数は基本7日間で、発症してから5日間、解熱から2日間を個室で過ごしていただく。
- 隔離解除の条件として、発熱や咳,くしゃみ等の症状が落ち着いて食欲が戻り、服薬を飲み切った後に医師の指示にて隔離解除となる。
- 隔離中は個室で安静に過ごしていただき、食事やトイレ(ポータブル)も自室内で行っていただくことになる。
- 職員が隔離部屋に入室する際は、マスクを着用しアルコール消毒を行い、施設内に感染を広げないためにも担当職員を決めて対応する方が良い。
通所リハビリ(デイケア)の利用可否
- 利用者さん本人がインフルエンザに発症した場合は、利用を休止していただく。
- 最低7日間のお休みをお願いしており、解熱してから2日間は利用を控えてもらう。
- デイケア利用時に発熱(37.5℃以上)等が確認された場合は、施設の医師の指示にて家族へ連絡させていただき、帰宅をお願いし受診を勧めさせていただく。
- 同居の方がインフルエンザを発症された場合は、利用前に連絡していただくようにお願いし、発症者との接触の機会や本人の様子を伺い、利用の検討をさせていただく。
インフルエンザの施設内で発症している場合の面会者(家族)の対応
- 施設に入る際に手指消毒とマスクの着用をお願いする。
- 小さなお子様や風症状がある方、体調が悪い方の来設を控えていただく。
- 手洗いうがいをお願いする。
- 面会の時間は必要最低限に短縮するように呼び掛ける。
職員の対応
- 本人がインフルエンザと診断された場合は、最低でも5日は休養をとること。
- 発熱等がありインフルエンザ疑いの場合は、受診して検査を受けること。
- 家族にインフルエンザを発症した場合は、フロア長に状況を電話で説明して、出欠の確認をする。基本はマスク着用の上で出勤は可能。
リハビリ時の注意点
- 施設内でインフルエンザの発症者が出た場合、リハビリは各フロアで行い、リハビリ室への移動は避ける。別のフロアの利用者さん同士が接触しないように配慮をして、感染の拡大を防ぐ。
- 当然、発症者のリハビリは中止。
- 隔離部屋が大部屋の場合は、居室内で同室者のリハビリを行う。
- リハビリ前に手洗いや手指消毒を行い、マスクの着用を行う。
- 体調不良者がいたら、看護師に報告する。
リハビリで関わるうえで、二次感染を引き起こさないように予防を徹底しよう!!
まとめ
- インフルエンザの流行時期は、12月から増加して1~2月頃が流行のピークになる。
- インフルエンザの予防接種の時期は、流行の時期を12~2月だと想定すると11月には予防接種をしておきたい。
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インフルエンザの潜伏期間は1~3日といわれていて、潜伏期間中でも咳やくしゃみによる飛沫感染で、他者へ感染することがある。
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インフルエンザの治療原則は、しっかり睡眠をとって安静にして、高熱による脱水にならないように十分な水分補給を行うこと。症状が発症してして48時間以内にウィルスの増殖のピークがくるため、早期の服薬治療が効果的。
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インフルエンザの感染は飛沫感染が多く、咳やくしゃみなどにより人から人へと感染することが一番の感染原因となる。
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インフルエンザの予防対策は、①予防接種を受ける。②マスクを着用する。③手洗い、うがい、アルコール消毒を行う。④適度な湿度(50~60%)や温度調整、換気を行う。⑤十分な睡眠、体調管理を行う。⑥人込みを避ける。
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インフルエンザの発症者のケアは、脱水症状や誤嚥に対するリスク管理をしっかりと行うことが大切。
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施設内でインフルエンザを発症したら、隔離対応となる。隔離日数は基本7日間で、発症してから5日間、解熱から2日間を個室で過ごしていただく。
- リハビリでの注意点は、二次感染を引き起こさないように予防を徹底して行う。
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