【多発神経障害の基礎】疾患や症状について勉強しよう!!

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多発神経障害には、運動障害、感覚神経障害、自律神経障害がある。

主な疾患には、ギランバレー症候群、亜急性ニューロパチー、シャルコ・マリー・ツース病などがある。

しっかり学んで勉強しよう!

 

 

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目次

多発神経障害の主な症状

運動神経の障害

 四肢遠位部や神経支配域の筋萎縮や筋力低下を生じる。
 手の内在筋(掌の筋)の萎縮、凹足(土踏まずが極端に上がっていて、足の甲が盛り上がっている)、逆シャンパンボトル(下腿部が細くなる)など。

感覚神経の障害

 間隔鈍麻やしびれ、位置覚や振動覚の障害、痛覚や温度覚の障害など。

自律神経の障害

 発刊低下、起立性低血圧、排尿障害、勃起障害など。

 

多発神経障害の主な疾患

【ギランバレー症候群】

 自己免疫疾患と考えられている。人口10万人あたり約1~2人に発症。どの年齢層にも発症するが、男性に多い。

 運動障害が起こる。急に手や足に力が入らなくなり発症し、風邪や下痢などの呼吸器や消化器の感染の後、1~2週間して症状が始まる。両手両足に力が入らなくなり動かせなくなる。多くの場合にしびれ感を感じる。また、顔面の筋肉や目を動かす筋肉に力が入らなくなったり、呂律がまわらなくなったり、食事を飲み込み難くなったりすることもある。場合によっては呼吸ができなることもある。
 症状は2~4週間がピークで、その後は改善していく。6ヵ月~12ヶ月で、多くは回復する(80%)。(2割に何らかの障害、また経過中に5%が死亡)

 

【亜急性ニューロパチー】

〔亜急性知覚運動型〕

 ビタミンB1欠乏で生じる脚気がこれにあたる。数週間から数ヵ月にかけて症状が進行する。栄養の偏った人や慢性アルコール疾患での発症がみられたり、また悪性腫瘍に合併して発症することもある。

《症状》
 下肢のむくみ、知覚低下、下肢のしびれ、腱反射低下、疲労感、睡眠障害、食欲不振、動悸などがある。心筋がおかされると心不全を起こす。

〔慢性知覚運動型〕

 糖尿病患者の20%に合併する。糖尿病性ニューロパチーでは手袋靴下型の感覚障害で発症し、自律神経障害や脳神経障害を合併することがある。一般に筋力低下・筋萎縮などの運動障害は四肢の末端部より始まり、進行すると範囲が拡がり体幹へ及ぶことがある。数ヵ月から数年にわたって症状が進行する。

《症状》
 感覚障害…手袋靴下型の分布-ちょうど手袋と靴下をつける部位に一致しているので、手袋靴下型感覚障害と呼んでいる。感覚低下、しびれ、痛み、触れただけでも痛みとして感じる、などの異常知覚が生じ、四肢抹消部に出現する。

 

【シャルコ・マリー・ツース病】(CMT)

《原因》
 進行性の遺伝性疾患。神経の軸索もしくは髄鞘(ミエリン鞘)に異常が生じ、症状が現れるのだと考えられている。

《症状》
 一般に発症年齢は10代~20代、腓骨神経が損傷されて垂れ足や足の変形(凹足)で発症することが多い。四肢遠位部の筋萎縮、筋力低下、感覚障害を呈し、緩徐に進行する。呼吸、視覚、聴覚、首・肩の筋肉にも障害が起こりうる。しばしば側彎症がみられる。咀嚼、嚥下にも障害がみられ、構音障害も生じる。逆シャンパンボトル型もしくはコウノトリ様脚と呼ばれる、特徴的な下腿の筋萎縮が生じる(腓骨筋萎縮)。それぞれのケースで違う遺伝子パターンがあり、発症年齢、症状、深刻さ、予後などが異なってくる。(一般に生命予後は比較的良い。)

 

 

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